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レポート:よつんばいナイト8歩目(怒涛のGW脱ぎ系イベント)

5月5日(祝)、二丁目の「D-light,Tokyo」で開催された「よつんばいナイト」8歩目のレポートをお届けします。GWに開催された他の脱ぎ系イベントのこともちょっとずつご紹介します

レポート:よつんばいナイト8歩目(怒涛のGW脱ぎ系イベント)

 先の特集でもお伝えした通り、今年のGWは二丁目で「巨根伝説」「炎の野郎祭 ケツ割れナイト」「雄っぱいナイト」「よつんばいナイト」「huge+ Xposure  -ふんどし祭り-」という脱ぎ系イベントが開催されました(今年は見事に開催日のかぶりがなく、きれいに毎日参加できるようになってました)。「巨根伝説」は巨根さんが大勢いらしてたのはもちろん、DOOR BEASTのケンタウロス&ミノタウロスのお二人やバルクマッチョな測定員さん、shunさんのGOGOのセクシーさが好評でした(7月に「SUMMER BLAST」で開催される「CHUNKS」も楽しみです)。GMPD、熊、イケオジ大集合な「huge+ Xposure  -ふんどし祭り-」は六尺一丁の兄貴たち(なかには60代後半の方も)がJ-POPでイェイイェイ盛り上がる様もエモかったですし、お客を楽しませようという心意気やホスピタリティが素晴らしい、愛があふれるナイトでした。今回初めておじゃました「雄っぱいナイト」は、ビルダーみたいなマッチョな方や雄っぱい好きなお客さんがわんさか詰めかけ、500人超えという驚異的な記録となりました(昨年の「SUMMER BLAST」以来の待ち行列ができてました)。「炎の野郎祭」は貫井さんに思いを馳せながら5年ぶりに参加させていただきました。
 クラブじゃないのですが、5月3日(ごみの日)には「DOCK」25周年パーティもありました。(オープンの時に『バディ』で紹介記事を書いたり)実にいろんな思い出が染み込んだ、たいへんお世話になったお店がめでたく四半世紀を迎える、歴代のママが集結するということで、お祝いに駆けつけました(ちなみに「DOCK」2代目のママがよつんばいナイトのとがしさんです)
 というわけで、よつんばいナイトのレポートをお届けします。
(文:Junchan)
(画像提供:よつんばいナイト公式)


「よつんばいナイト」8歩目レポート

 5月5日(祝)、よつんばいナイト8歩目が開催されました。折しも最高気温28度近くという5月としては異例の暑さとなった日で、二丁目のD-lightもたいへんな熱さとなりました。
 今回は鯉のぼりフィーチャリング!ということで、鯉のぼりをドレスコードにしよう→鯉のぼりだけじゃなく靴下とか股間をすっぽり包む筒状のものも含めようという、たいへんエッチなコンセプトでしたので、全国から露出好きな方や淫語落書きOKな筋肉便器さんなどkinkコミュニティのみなさんがたくさん詰めかけ、よつんばいナイト史上最高に「着けてる布の面積が少ない」回になりました(こちらのDIY解説をご覧になって手作りの鯉のぼりを持参された方も結構いらっしゃいました)。今回初参加の海太郎さんの装いもとんでもなくエロティックでした(みなさん興味津々な様子で愛でてました)。上級者だらけのフロアの雰囲気は本当に工口くてピースフルで素晴らしかったです。
 
 ショータイムも鯉のぼりフィーチャリング!ということで、メルカリで購入した3mもある鯉のぼりをはいたマーメイドが、マジ何に使うかもわからない名前も知らないおもちゃとかたくさんの宝物に囲まれて(20個もあるの)自由な人間世界への憧れを歌い、最後に鯉のぼりを脱いでココナツのブラも脱ぎ捨てて自分が王子様になる(股間には人魚時代の名残である小さな鯉のぼり)という「新宿二丁目人魚伝説」を披露しました。王子様に愛されないと幸せになれないという物語ではなく、自分自身が王子様になればいい、性別を超えて、私たちは何者にだってなれる、自由をつかもう。そんな願いや希望を込めたショーでした。

 GOGOショーをはさみ、股間鯉のぼりの方たちがみなさんステージに上がって恒例の「こいのぼり」を合唱し、柏餅が配られ(外では本格的なお抹茶も点てられていました。風流ですね)、みんなの無病息災(息子元気)を祈願しました。

 2時からは、音楽のプロ集団が手がけるシリーズの最新作「よつんばいミュージカル」が世界初上演されました。ウケしかできないけどタチになりたいイカニモなゲイが吉江という(どこかの誰かをモデルにしたと思われる)キャラにいざなわれて二丁目のパーティ会場に出かけ、そこで運命の相手と出会い、でもデカマラに目がくらんでついウケをやってしまい…という、笑いあり感動ありの、7分にも及ぶ超大作ミュージカルでした。演者はリップシンクなのですが、この日のためにかなり本気で練習し、世界観をきちんと再現していました。運命の相手役のお客さんも、いきなりの出演だったにもかかわらず、ノリよく演じてくれました。

 初参加の方や地方や海外から来られた方、ミュージカルを観に来た方なども入り乱れ、よつんばいゾーンだけでなく(上がってないのですが、みっちみちだった様子)、フロアのあちこちで愛の交歓が行なわれ、地上の楽園という言葉がふさわしい、自由でハッピーで楽しさがとまらない一夜になりました。
 
 笑いとスケベがあふれるよつんばいナイト、次回は9月7日(土)、D-lightで開催です。決して怖くはありませんので、ぜひみなさん、お越しください。





怒涛のGWを振り返って

 今回、GWの脱ぎ系イベントを制覇して(たぶんコンプリートしたのは私だけじゃないかと…)改めて思ったのは、イベントは人が作るものだし、オーガナイザーさんの人柄や思いが表れるということです。当たり前といえば当たり前なのですが、AIには絶対にマネできないような、人間的な、あまりに人間的な業なのです。お客さんが「楽しかった」と言って笑顔で帰って、また来てくれるようなイベントは、やはりオーガナイザーさんの「お客さんを楽しませよう」という思いや工夫、心意気が感じられます。空気感があったかいです。
 そういうイベントは、たとえオーガナイザーさんが調子が悪かったり何か失敗したときでも(人間ですからね。いろいろあります)周りのキャストやスタッフの方たちが協力してイベントを盛り上げ、成功させたりもするのだな、と思ったりもしました(そういう人間力の高いキャストやスタッフを周りに集められるのもオーガナイザーさんの力ですよね)
 
 それから、もう一つ強く感じたのは、脱ぎ系イベントの縁の下の力持ちはクロークのスタッフさんだということです。「雄っぱいナイト」とか500人分の荷物をさばいてたわけで…本当に頭が下がります(終電間際の時間とか、一度に50人くらい殺到しててカオスでしたが、スタッフさんが驚異的な力を発揮して…超人かと思いました)(逆に、そういうピークタイムにスタッフさんが中抜けしていなくなるというありえないイベントも、世の中にはあるそうです…驚きです)。みなさんもぜひ、クロークを利用した際は、スタッフさんにねぎらいの言葉をかけてあげてください。
 
 話の流れでちょっとお伝えしますが、イベントって目に見えないところで地道な作業をしている方が結構たくさんいます。「よつんばいナイト」の場合は、2階のよつんばいゾーンを作るためにジムのストレッチエリアで使うようなマットを敷いて、洗剤で掃除し、結束バンドやガムテープを駆使して天井にネットを張り、スタッフ総出で風船を大量にふくらませてネットの中に入れ、立つことができないような高さに調整…という地道な作業を毎回みんなでやってます。他のイベントでも、リストバンドに番号を振ったり、クロークの荷物札を作ったり、配り物を折り込んだり、掲示物を貼ったり、いろんな作業があると思います。
 
 イベントはハコがあって、オーガナイザーさんがいて、DJやパフォーマー、スタッフの方たちがいて、初めて実現します。どれが欠けても成立しません。ある意味、一つひとつのイベントが奇跡のようなものです。こちらのコラムにも書きましたが、みなさん、儲けのためというよりも、ゲイコミュニティの仲間のために、(世界一バラエティに富んだイベントが行われていると断言できる)二丁目の活性化のために、ひと肌脱いで盛り上げてくださっているのです。
 
 今回、「雄っぱいナイト」の若いオーガナイザーさんとちょっとお話させていただく機会があったのですが、めっちゃイケメンマッチョでモテ筋でブイブイいわしてそうな見た目なのに、腰が低く、人柄のよさがにじみ出るような素敵な方で、勉強のために二丁目ふんどし祭りにも来られていて、こういうちゃんとした方だからこそ、イベントがあれだけ人気になるんだな、と思いました(ちなみに、お客様参加型ゲームの司会を褒めたら、褌太郎さんやじゅんさんのMCに学んだんです、と言っていただけて、お世辞でもうれしかったです)。人気イベントの主催者が軒並み高齢化していくなか、平成生まれでこういう頼もしい方が出てきたのは、二丁目にとってもよいことですし、希望が感じられます。
 昭和世代もまだまだ頑張りますが、平成生まれの方たちにもどんどん活躍してほしいです。二丁目の未来へつなぎ、一緒にゲイシーンを盛り上げていきましょう。

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